どうも、中小企業ブロガーのkusanagiです。今日は新人教育で使える、わかりやすい業務マニュアルの作り方についてお話しします。
新人教育をするとき、いつも「業務マニュアルがあったらいいな…」と思ってたんです。
業務マニュアルがあると、新人教育にかかる手間が大幅に削減できます!
ぜひ、わかりやすいマニュアルを作ってください!
「新人がわかりやすい業務マニュアルを作りたい…でもどうすれば?」
新人教育を任された現場担当者にとって、「どうすれば新人に業務を伝えられるのか?」という悩みは大きな課題です。忙しい日常業務の合間にマニュアル作りを行う余裕がないと感じている方も。
特に中小企業では、担当ごとに業務が決まっているので、業務マニュアルを作成する文化がない会社もあります。 結果として、新人が入ると戸惑いが生じ、現場で同じ質問を何度も何度もされてしまうことがあります。
しかし、業務マニュアルがあるだけで状況は一変します。マニュアルは単なる手順書ではなく、新人をスムーズに成長させ、現場の負担を軽減する重要なツールです。
安心して使える「わかりやすい業務マニュアルの作り方」を具体的な手順でご紹介します。
業務マニュアルを作る5つのメリット
業務マニュアルを作成することには、多くのメリットがあります。 新人教育を効率化するだけでなく、チーム全体の生産性を向上させる可能性も秘めています。
ここでは、業務マニュアルを作る5つのメリットについて解説します。
- わかりやすい:業務マニュアルがあれば、読むだけで業務を理解できます。
- 効率化:一度作成すれば、何度も活用できるため、教育の時間を大幅に短縮可能です。
- トラブル防止:手順通りに作業することで、勘違いや記憶違いのミスが減少します。
- チームワークの強化:全員が同じマニュアルを使用することで共通の土台ができあがります。
- リスクマネジメント:もし担当が不在になっても、マニュアルがあれば他の人でも業務を進めることができます。
中小企業でよくある課題は、業務が属人化してしまう(その人しかできない)こと。そうなると、業務が増えたり、担当が退職してしまった時に、他の人がフォローできない状況が発生します…。新人教育という目線だけでなく、リスク回避のためにも前もってマニュアルを用意しておいたほうが賢明です。
これらの利点を意識して、実践的なマニュアル作りを始めましょう!
わかりやすい業務マニュアルを作る5つのポイント
では、実際に業務マニュアルを作成する具体的なポイントを紹介します。
いきなり業務マニュアルを作るのではなく、以下の5つのポイントを最初にまとめてから取り組むと、効果的なマニュアルが作れます!
1. 目的と対象を明確にする
業務マニュアルを作成する際、まず「どのような目的で」「誰に向けて」作るのか最初に決めます。
例①:新人が1週間で「基本業務」を理解できるマニュアルを作る。
例②:パート社員向けに「在庫管理業務」を教育するためにマニュアルを作る。
対象者を絞ることで、無駄な情報を省き、実用性の高いマニュアルが完了します。実際に使用する人が新人か、特定の作業を行う経験者かによって、内容のレベルを調整する必要があります。
また、目的を「基本的な業務」としたにもかかわらず、応用業務を書いてしまうとマニュアルは複雑になってしまいます…。必ず目的を見失わないようにし、必要な情報だけを記載するようにしましょう。
わかりやすいマニュアルを作るためには、その内容に絞ったシンプルな構成にすることがコツなんですね!
2. 業務を分解する
業務を一つずつ記載することで、手順が明確になります。
仮に複雑な業務であっても、手順ごとに分けて記載するなら間違いを防ぐことができます。新人や経験が浅い人にとって特に有効です。
例①:「商品登録業務」を「商品情報収集→入力→確認→保存」と分けて説明。
例②:「レジ作業」を「バーコードスキャン→金額確認→精算→レシート渡し」と分けて説明。
マニュアル作成では、必要な手順を漏れなく記載することが重要です。一つの手順でも抜けると、新人や利用者が作業で手当たりミスをしたりする原因となります。
また、手順が飛び飛びだとしたら混乱を招きますので、業務の流れに沿った構成にしましょう。シンプルな順序であれば、誰でも直感的に理解できるマニュアルになります。
文章は一文一義で書こう!
マニュアル制作のコツとして「一文一義」という言葉があります。これは1つの文章に1つの手順だけを書くライティング技術です。
×悪い例
手順1:画面の「進む」ボタンをクリックしてから「売上額」を入力し「決定」ボタンをクリックする。
↑一文にいくつもの手順が書かれていて分かりにくい…
〇良い例
手順1: 画面の「進む」ボタンをクリックする。
手順2:「売上額」を入力する。
手順3:「決定」ボタンをクリックする。
↑一つの文に一つの手順でとっても明快!
このように、一文一義は分かりやすい文章を書く上で重要なテクニックです。業務マニュアルを作るときは必ず実践してください。
3. フロー図や画像を活用
視覚情報は、文章だけよりもはるかにわかりやすくなります。 特に業務の手順や作業フローを示す場合、フロー図や画像、場合によっては動画を使うと効果的です。
例①:商品ピッキングの流れを写真付きで示す。
例②:システムのログイン方法をスクリーンショット付きで解説する。
例③:電話対応の例を動画で表現する。
文章だけだと読む気を無くしますが、写真や図があると読む気になりますよね!
それに形状や位置など、画像で説明してあると直感的に分かりやすいのでおススメです。
最近はYouTubeのおかげで、動画マニュアルも主流になってきました。
新人研修を動画で撮影しておけば、何度も見直すことができるし、他の新人が入った時は視聴するだけで研修できるので便利です!
4.わかりやすい言葉を選ぶ
マニュアルに使用する言葉は、専門用語やあいまいな表現を避け、一般的でわかりやすい言葉を使いましょう。「誰でも理解できる」ことがマニュアル作成の基本です。
例①:「処理を実施する」ではなく「〇〇をクリックする」
例②:「データを登録する」ではなく「〇〇フォームに名前を入力します」
例③:「適切に対応する」ではなく「〇〇にメールで報告する」
ここで大切なのは、使う人の立場に立って考えることです。新人では理解できない専門用語をバンバン使ってしまうと、伝わりにくいマニュアルになってしまいます…。ユーザー視点でわかりやすい言葉を選びましょう。
業種によっては専門用語を覚えないと成長できない仕事もあります…。その場合は、別途「専門用語集」を作成しておくと新人研修で重宝しますよ。
5. テストと改善
マニュアルを作り終えたら、マニュアルを実際に使って、分かりにくい箇所や問題点がないか確認しましょう。
これが俗に言う「ユーザビリティテスト」です! 一回で良いマニュアルは作れません。使い勝手をテストすることで、より精錬されたマニュアルになっていきます。
まず、実際にマニュアルを新人社員に使ってもらいましょう。そして、分かりにくかった箇所や間違えた手順についてヒアリングします。
その結果をもとに、チームメンバー全員で不明点を共有し、どうマニュアルに記載すべきか検討します。その際に、ベテラン社員からの意見を聞くことで、実用性と精度の高いマニュアルが完成します。
マニュアルは一回作って終わりではないんですね。むしろ、作った後も皆でメンテしながらマニュアルを成長させることで、多くのノウハウを蓄積した「虎の巻」ができあがると言えます!
成功する業務マニュアルの具体例
成功するマニュアルの例と、失敗例を比較しながら、その違いを見てみましょう。
成功例:
ある中小企業では、新人向けに業務マニュアルを作成する際、業務フローを図解で作成しました。また、重要なポイントに注目アイコンを使うことで新人が見逃さないよう工夫しています。その結果、新人が業務を2日で習得することに成功し、先輩社員のフォロー工数も大幅に削減できました。
失敗例:
別の企業では、業務マニュアルが文章のみで構成されており、あいまい表現や専門用語が多く、新人が混乱し作業ミスが続出する事態に…。ですがチームでマニュアル改善に着手し、写真やイラストを採用し、手順の文章も分かりやす書き直しました。その結果、作業中のエラーが大幅に減少し、工数も短縮できました。
「わかりやすさ」と「具体性」がマニュアル成功の鍵なんですね!
業務マニュアル作成で新人教育を効率化しよう!
この記事では、業務マニュアル作成の重要性と具体的なポイントを紹介しました。
業務マニュアルは一度作成すれば何度でも使える貴重な資産です。 ぜひ、この記事で紹介したステップを参考に、今日からマニュアル作成について考えてみてください。