
どうも、中小企業ブロガーのkusanagiです。今日は言うことを聞かない部下を動かす方法についてお話しします。

私も何度言っても動いてくれない後輩がいるんですよね…。

実は、部下や後輩が言うことを聞かないのは、あなたの「聞く力」に原因があるかもしれません!

え??
話す力ではなく「聞く力」ですか??
この記事では、部下とのコミュニケーションでつまずいているあなたのために、なぜ「聞く力」が重要なのか、そしてその力をどう活かせば部下が自ら動き出すのかを、会話例を交えて徹底解説します。
なぜ部下は言うことを聞かないのか?
部下があなたの指示に素直に従わない時、私たちはつい「やる気がないのか?」「理解力がないのか?」と考えてしまいがちです。
しかし、実はその根底には、部下と上司の間にある認識のズレや信頼関係の不足が潜んでいることがほとんどです。

部下は、あなたが見ている世界とは違う世界を見ています。経験も知識も、仕事への価値観も、あなたとは異なります。そのことを大前提に考えましょう。

上司や先輩がその違いを理解せずに伝えた場合、言葉が一方的になってしまうため部下の心に届かないんですね…。
「ちゃんと伝えたはずなのに…」そう思うあなたは、もしかしたら「伝えること」ばかりに意識が向きすぎて、相手の状況を理解するために必要な「聞くこと」を疎かにしているのかもしれません。
大切なのは上司の「聞く力」
伝えることがコミュニケーションだと思うのは大きな間違いです。コミュニケーションの第一歩は、相手を知ることが非常に重要で、そのためにも、まず「聞くこと」が不可欠です。
部下たちは皆、自分とは違う存在です。だからこそ、相手の価値観や認識を深く理解しようと努めることが、円滑なコミュニケーションの土台となります。
それで、部下がなかなか動いてくれない時、それは部下自身の問題だけでなく、「部下の話に耳を傾け、現状や考えをきちんと聞けていない自分自身に問題がある」と捉えることが大切です。

たいていの人は、「動かない部下が悪い」と考えてしまいますが、本当は「ちゃんと聞けていない」自分に問題があると考えることが重要!
忙しい業務の中で「聞く時間なんてない」と感じるかもしれません。しかし、部下の話をじっくり聞くことで、実は後々の手戻りやトラブルを防ぎ、結果的に業務効率が上がるケースは少なくありません。

いきなり伝えるのではなく、「聞くこと」つまり相手を知ることに手間と時間を割くべきなのですね。

そうすることで初めて、あなたの伝えたいことが部下の心に響き、行動に繋がるようになります!
「聞く力」を最大限に活かす!部下を動かす具体的な指示の出し方
部下の話を聞き、相手を理解した上で指示を出すことは、部下を動かす上で非常に効果的です。ここでは、具体的な会話例を交えながら、実践的な「聞く力」を活かした指示の出し方をご紹介します。
1. 相手がどこまで認識しているかを確認する
指示を出す前に、まず部下がその業務についてどの程度の情報や認識を持っているかを確認します。
まずは悪い例から。
NG例
上司:「分かってるとは思うけど、〇〇の資料、今日中に終わらせてよ。」
部下:(は?聞いてないし、今日中とかムリだし…)

この伝え方がNGなのは「決めつけ」からスタートしていること。人は決めつけられると無意識に反発し、コミュニケーションを拒否したくなります。他にもこんな決めつけワードはNGですよ。
- 当然~だよね
- 普通は知ってると思うけど
- 常識として~でしょ?
- こんなこと当たり前だけど…

それともう1つ。相手の都合を尋ねずに一方的に指示するのはNGです…。部下の視点がすっぽり抜け落ちた指示は、言われた部下から見たら「勝手なこと言って…」とやる気がなくなります。
OK例
上司:「〇〇の資料の件なんだけど、いつまでに必要か知ってる?」
部下:「なるべく早くとは聞いていますが、正確な日時は知りません…。」

「知ってる?」と尋ねることで、まずは相手の認識を確認するところからスタートしているのがポイント! フラットで威圧感を与えない聞き方をしているので、部下も安心して自分の認識レベルを正直に伝えやすくなります。
2. 否定せずに聞く(傾聴)
部下の意見や状況を、たとえそれが自分の意図と異なっていても、まずは否定せずに受け止める姿勢が重要です。
NG例
部下:「このやり方だと、ちょっと時間がかかると思うんですけど…」
上司:「いや、そんなことはない!指示通りにやってくれれば問題ないから。」

頭ごなしの否定は絶対にNGです。相手のプライドを傷つけたり、恥をかかせてしまうことで、部下が上司に対して敵対心を持ってしまうこともあります。
OK例
部下:「このやり方だと、ちょっと時間がかかると思うんですけど…」
上司:「なるほど、時間がかかると感じるんだね。具体的にどの工程でそう思うのかな?」
部下:「はい、実は〇〇の部分でいつも手間取ってしまって…」

「共感しながら聞く」ことがポイントですね。否定することなく、話し手としっかり目を合わせ、話の途中でさえぎったりせず、真摯に最後まで聞くなら、部下を尊重していることを示せますよ!

部下を尊重する姿勢が伝われば、部下は自分に親しみを感じるようになり、そうした信頼関係ができて初めて、人は動いてくれます。
3. 相手が素直に聞けるよう言葉を選ぶ
部下の話を聞いて状況を理解したら、次は伝える番です。相手が反発せず、素直に耳を傾けられるよう、言葉を選びましょう。
NG例
上司:「だから言っただろ?君のやり方は間違ってるんだよ。」

何度も言いますが、相手の気持ちを配慮しない言葉は反発しか生みません…。
OK例
上司:「〇〇さんはしっかりと業務を把握していてさすがだね! 少しだけ補足すると〇〇ということなんだ。今回のケースでは、〇〇の理由からAのやり方の方が効率的だと考えているんだけど、どうかな?」
部下:「なるほど…そう言われると、確かにAの方が良さそうですね。」

まずは「さすがだね」という誉め言葉を用いることで、相手が一応は認識していることを認めてあげることがポイント!

そのあとに「少し補足すると…」と前置きをして必要なことを伝えるなら、相手の気持ちに配慮した言葉のため、素直に聞き手の心に響かせることができるんですね!
4. 「何を」「いつ」やるかを最終的には相手に言わせる
一方的に指示を出すのではなく、部下自身に「何を」「いつまでに」やるかを決めさせることで、当事者意識と責任感が芽生え、自ら動くようになります。
NG例
上司:「じゃあ、〇〇の資料を今日中に作成して。」

このような一方的な指示では、部下は自分から考えて動くのをやめてしまうでしょう。だって、上司がすべて決めてしまうんだから考える必要がないですよね…。
OK例
上司:「ここまで話して、〇〇さんとしては、次に何を、いつまでに進めるのが良さそうかな?」
部下:「そうですね…。まず△△を終わらせて、今日の夕方までには〇〇を完成させます。」

上司が全て指示してしまうのではなく、相手に「何を」「いつまでに」するべきか決めさせることで(自分で決めたことだから)すんなりと行動に移せるんですね!
部下と上司は対等!双方向コミュニケーションで部下は動き出す
部下に自ら動いてもらうための最大のポイントは、部下と上司のコミュニケーションが対等で、双方向でなくてはならないという点です。

上司だからといって一方的に指示を出すのではなく、部下の意見や考えにも耳を傾け、尊重する姿勢が大切なんですね!
お互いに安心して聞き合えるフラットな関係ができて初めて、部下はあなたの言葉に耳を傾け、積極的に意見を述べ、そして自ら行動を起こし始めます。
「聞く力」は、単なるスキルではありません。それは、部下を「信頼」し、「尊重」する姿勢の表れです。今日から「聞く力」を意識したコミュニケーションを実践し、部下の潜在能力を最大限に引き出していきましょう。